白血球は顆粒球系とリンパ球系からなり、顆粒球系が腫瘍化した場合は骨髄性、リンパ球系が腫瘍化した場合はリンパ球性とよばれます。
また形態像の違いとして、幼若な細胞が多い場合は急性型、各成熟段階がみられるか成熟型が多い場合は慢性型とよばれます。
日本では急性型の発症頻度が高くなっています。
急性型では、末梢血流中に幼若細胞に類似している腫瘍細胞が多量に出現し、成熟細胞はわずかしかみられません。
腫瘍細胞の種類によって急性骨髄性、急性リンパ性、急性骨髄単球性、急性単球性等に分類されます。
この中で、発生頻度が高いのは急性骨髄性と急性リンパ性の2つです。
これらの場合、通常は末梢血液中の白血球数は増加しますが、白血球数が正常か減少する場合を非定型性とよびます。
この非定型性の中で、長期間にわたって白血球数の増加が認められず経過が緩慢で、治療しなくても数ヶ月間生存が可能なものを、くすぶり型とよばれ高齢者に多く見られます。
慢性骨髄性は、骨髄や末梢血液中に各成熟段階の顆粒球系細胞の著しい増加が見られます。
進行すると脾臓や肝臓の腫大が著しくなります。
慢性リンパ性では、成熟リンパ球に類似した腫瘍細胞が骨髄で著しく増加し、全身のリンパ節が腫大していきます。